なぜ精油に虫除け作用があるのか。

子どもが生まれてから特に、肌につけるものに対しても何が含まれているのか、成分が気になるようになりました。きっかけの一つはベビー用品のパッケージに《オーガニック》や《〇〇Free》などの表示がされているものが多かったこと。気になって成分を調べていくうちにたくさんの添加物が使われていることを改めて感じ、できるだけナチュラルな、自然由来の成分で作られているものを選ぶようになりました。


特に虫除けスプレーにはディート(忌避剤)が含まれる商品があり、この成分が気になる方も多いのではないでしょうか。厚生労働省医薬食品局安全対策課ではディートを含有する商品に対して安全とはしているものの、使用上のルールを決めています。日本では40年以上使用してきているにもかかわらず、現在まで薬事法に基づく副作用報告はないということですが、デューク大学の研究グループが行ったラット皮膚塗布試験に関する報告については、関係する他の報告に比べ低用量でディートの神経系への影響が認められているとの報告もあります。この試験方法等には不備がみられるといえ、一定の安全性を保つため、ディートを含む商品を販売する際には法事基準を設けています。


このためグレーゾーンにあると思えるディートが使われている虫除けに対して、敏感になる方は少なくないと感じています。他の選択肢があるのであれば、より天然成分(精油)が含まれる商品を選ぶのも自然な流れかと思います。


精油は植物から摂れる香り成分(芳香成分)です。なぜ植物が芳香成分を作っているのかというと、植物は動物と違い自由に動かせる手足がありません。その代わりこの香りを使って虫や鳥などに働いてもらい自分たちの望みを叶えています。例えば、受粉を助けてもらうために甘い香りを漂わせ昆虫を花に誘ったり、鳥に種子を運んでもらうために、熟した果実から美味しそうな香りを出したり。あの手この手で新しい土地に自分の子孫を広げていく戦略を持っています。


またカビや細菌に対して身を守るためにも香りは作られます。光合成に必要な葉っぱを食べられないように忌避作用のある芳香成分を持っているなど、精油は動けない植物たちの命を賭けた生き残りツールなのです。人が地球に誕生する遥か昔から今まで繋いできた命が精油の力を証明している何よりの証拠です。精油に生命のパワーが詰まっていることは納得できますね。植物たちの生き抜くための叡智のパワーを借りているのがアロマセラピーなのです。


全ての精油が虫除け作用を持っているということではありません。忌避作用としてよく知られている精油は、シトロネラ、ゼラニウム、レモンユーカリ、ラベンダー、ミント、レモングラス、ベチバーやレモンはゴキブリが嫌う香りとして知っている方もいらっしゃいますよね。


また精油は1種類の精油に複数作用を持っていることが特徴の一つです。例えば、夏場汗の匂いが気になる場合は、ミント、レモングラス、ラベンダーなどをブレンドすると、ミントのクール感で肌を冷やしながら消臭も期待できる虫除け兼ちょっとしたデオドラント剤ができるのです。他にもラベンダーが苦手な方は、ラベンダー以外をブレンドすることも。


このようにこの悩みにはこの精油!と言ったマニュアルにしづらいところがあります。そこが自由度が高く、十人十色の楽しみ方があり面白いところなのですが、反面、初心者さんには少しハードルが高く感じる部分かと思います。ある程度の基本情報を持ちつつ自分の体感や直感を信じ自分に合う精油を見極めていくことが、一般論に振り回されずに精油を使いこなすためのポイントです。


余談ですが、虫除けスプレーとしてのレシピがほとんどですが、コロナ禍で余ってしまっている期限切れの消毒ジェルも優秀な基材として利用できます。スプレーだと塗りむらができやすいですが、ジェルだと塗り残しがわかりやすいのが利点の一つ。何より使い道がなくなった不要なゴミが減るのが地球にも嬉しいですよね。ジェルを使う場合も希釈濃度に注意してください。

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