節気と陰陽 ― 季節の呼吸を感じるための基礎知識
- 勝田 静佳

- 2025年12月5日
- 読了時間: 3分
日本の季節は“四季”だけでは区切れないほど、繊細なリズムで動いています。
そのリズムを細かく記したものが 二十四節気(にじゅうしせっき)。そしてその背景にあるのが 陰陽のエネルギーの流れ。
季節を香りで整えるとき、この「節気 × 陰陽」の視点があると、香り選びの意味が深くなります。
■ 1|節気とは?
二十四節気は、地球の太陽の動きに合わせて季節を24の区切りに分けたもの。
春
立春 → 雨水 → 啓蟄 → 春分 → 清明 → 穀雨
夏
立夏 → 小満 → 芒種 → 夏至 → 小暑 → 大暑
秋
立秋 → 処暑 → 白露 → 秋分 → 寒露 → 霜降
冬
立冬 → 小雪 → 大雪 → 冬至 → 小寒 → 大寒
一つひとつが季節の変わり目を知らせる“呼吸”のようなものなのです。
たとえば
・春分と秋分 → 陰陽のバランスが等しくなる
・夏至 → 陽のピーク
・冬至 → 陰のピーク
というように、それぞれの節気にはエネルギーの意味があります。

■ 2|陰陽とは?季節にどう関係するの?
陰陽は「光と影」「昼と夜」「動と静」のように、自然界が持つ二つの性質。
陽の性質
・上昇
・発散
・温かさ
・動き
・外へ向かうエネルギー
陰の性質
・下降
・収縮
・冷え
・静けさ
・内へ向かうエネルギー
季節は、この陰陽のバランスによって流れています。
■ 3|節気 × 陰陽の流れをざっくり
● 春(立春〜)
陽が生まれ、芽吹きの準備が始まる。
→ 香りも“軽やか”で“上向き”のエネルギーが合う季節。
● 夏(夏至)
陽のピーク。外に向かう、生命力が最大。
→ ハーブ・柑橘が強く響く。
● 秋(秋分)
陽が静まり、陰が増え始める。内観・整理の季節。
→ 樹木・樹脂の落ち着く香りが助けになる。
● 冬(冬至)
陰のピーク。静けさ・休息・再生の準備。
→ 柚子・マンダリンなど“陽の芽”を灯す柑橘や、温めるハーブがぴったり。
■ 4|秋分と冬至を陰陽で読む
● 秋分:陰陽が等しくなる日
この日を境に“陰”の質が強まり、心が内側に向かいやすくなります。体も「温度差の疲れ」を感じやすい時期。
→ 香りは
・鎮静(陰) と ・クリア(陽) のバランスがあるものが◎
レモン × ホーウッド、フランキンセンスなど。
● 冬至:陰の極まり
ここから“陽”が再生する始まりの日。
昔は「太陽がよみがえる日」と考えられていて、柚子湯はその象徴。
→ 香りは
・陰を温めてゆるめるもの と
・軽く陽の光を呼ぶもの
柑橘、マジョラム、ラベンダー、スパイス系が合う。
私たち人は、自然と切り離して生きることは、本当はできません。
ニンゲンも陰陽がめぐる自然の一部で、季節の波も心の波も、同じリズムで揺れています。
だからこそ、その流れに逆らうのではなく、波を乗りこなすように、自分の陰陽を整えていくこと。
それが“本来の自分軸”を取り戻す、もっともシンプルな方法だと私は思っています。
季節の陰陽が変わるとき、香りの感じ方や体のほぐれ方、心の動きまでそっと変わっていきます。
その変化に気づき、今の季節に合う香りを選ぶことは、自分を大切にする、とても静かなセルフケアなのです。
余計なものが削ぎ落とされていくと、自然と「今の自分に必要な香り」がわかるようになってくる。
季節と、体と、心の“真ん中”にフィットする香りが、必ずある。
次の節気に向かうヒントとして、今日のあなたの日々の中に、香りをひとしずく取り入れてみてください。
それは自然のリズムに寄り添い、自分軸をそっと整える、小さな一歩になります。


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